コマンドライン操作について

(最終更新日: 2024/4/11)

コマンドラインでの操作についてはウェブ上に多く情報があります。基本的にはそれら外部情報を調べるようお願いいたします。以下では少しだけ操作に関するヒントを書きます。

UNIX コマンド

便利なコマンドはたくさんありますが、特に使用頻度が高いと思われるコマンドは以下のあたりと思われます。「UNIXコマンド」で検索すると色々と情報が出てくると思います。

  • ls
  • cd
  • cp
  • mv
  • rm
  • mkdir
  • less
  • pwd

AI チャットボットに聞いた場合も正解に近い回答が得られる可能性が高いと思います。ただし、実際に実行する前にその操作が本当に大丈夫であるのか、別途確認するようお願いいたします。

タブキーによる補完

タブキーでファイル名やコマンド名を補完することができます。以下に例を示します。

非常に長い名前の Gaussian インプットファイルが 3 個ある状況です。g16sub コマンドでジョブとして投入したいと考えています。

$ ls
long_molecular_name_b3lyp_631Gdp.gjf
verylong_molecular_name_b3lyp_631Gdp.gjf
verylong_molecular_name_m06_2x_631Gdp.gjf

まず、long_molecular_name_b3lyp_631Gdp.gjf を投入するとします。この時ファイル名をすべて入力するのではなく、始めの l だけを入力します。(■はカーソル位置を示します)

$ g16sub l

ここで l の右側にカーソルがある状態でタブ(tab)キーを押します。すると、ファイル名の以降の部分が補完されます。

$ g16sub long_molecular_name_b3lyp_631Gdp.gjf

後は Enter キーを押して投入するだけです。このように途中まで入力して、タブキーを入力して補完することができます。さて、次に verylong_molecular_name_b3lyp_631Gdp.gjf と verylong_molecular_name_m06_2x_631Gdp.gjf を同じように投入します。上記の場合と同様に g16sub v まで入力してタブキーを押してみます。

$ g16sub v

タブを押すとおそらく以下のようになります。

$ g16sub verylong_molecular_name_

今回は途中まで同じになっているファイルが 2 つあるためです。ここからさらに b だけ押してタブを押すと補完できます。

$ g16sub verylong_molecular_name_b

タブを押すと最後まで補完されます。

$ g16sub verylong_molecular_name_b3lyp_631Gdp.gjf

b のところで m を押してからタブを押せばもう一方のファイルも補完できます。なお、コマンド名も補完ができます。ccfep において g16s まで入力してタブを押せば g16sub と補完されるはずです。長いファイル名を簡単かつ正確に取り扱う時にこれは非常に便利な機能です。この補完を行う場合はカーソル位置に注意してください。変な場所で補完するとおかしなことになる場合があります。よくわからなくなってしまったら ctrl + c を押して一旦現在の入力を破棄してもいいかもしれません。

コマンドヒストリの利用

コマンドラインの使用中、矢印キーの↑を押すとコマンドの実行履歴を参照できます。それらをそのままもう一度実行したり、一部だけ修正して実行するようなことができます。同じような操作を繰り返す場合には便利かもしれません。矢印キーの↓を押せば現在よりも新しい履歴に移動できます。

矢印キーの左右を使うと現在入力中のコマンドでカーソルを左右に動かすことができます。

テキストエディタについて

vim や emacs を導入してありますので、これらのエディタに習熟されているのであればこれらをご利用ください。ただし、これらのエディタは非常に有名で、非常に多機能でもありますが、操作方法が非常に独特であるため、初心者にはおすすめできません。

ファイルの編集についてはリモートの RCCS 側(ccfep)では行わず、手元の環境で行うように割り切ってしまってもいいかもしれません。

ほんのちょっとだけ内容を編集したいだけなので RCCS 側(ccfep)でなんとかしたい、というのであれば nano というエディタがまだ比較的使いやすいかと思います。nano (ファイル名) のように実行すると起動します。画面下に操作方法が表示されます。^ は ctrl キーを示しますので、終了したい場合(^X と表示)は ctrl + x を押せば終了できます。ctrl + g を押すとヘルプが出ます(ヘルプも ctrl + x で閉じられます)。M- のような操作は通常 alt キーを指します。先頭行に移動する操作(M-\)は alt + \ で、最終行に移動する操作(M-/)は alt + / です。

ファイル名に使う文字種について

ファイル名に一部の記号や日本語を使った場合、予期せぬ動作が起こる場合があります。ファイルやディレクトリの名前には英数字(0-9,a-z,A-Z)とアンダースコア(_)は安全に利用できます。ピリオド(.)、マイナス、ハイフン(-)やプラス(+)はファイル名冒頭にさえ使わなければ問題にはなりません。そのほかの記号や日本語については避けた方が無難です(使えないわけではないです)。